今日、毎日スキルアップ通信でご紹介しました『ヒットの神様』はいかがでしたか。
著者の内田さんがいかにすごい人であるかの説明だけで終わってしまい、本文に入っていくことができませんでした。
一つ目の話では、赤ちゃん商品を売り出すために、色や香りをどうするか企画に関わったときの話が紹介されています。
今から40年前の話です。
内田さんたちが売りだそうとしていた商品名は「シッカロール」、今で言う「ベビーパウダー」でした。
当時の赤ちゃん関連商品はわが国では皆、真っ白が使われていたそうです。
内田さんはお母さん聞くのが一番よいと思いました。
さっそく、子育て中のお母さんたちを集めました。
でも、お母さん達から出てくる言葉は、「かわいらしい」「柔らかい」「いとおしい」などの抽象的な言葉でした。これからは香りを想像することはできません。
そこで、先に色を聞き、そこから香りを連想することにしまいた。
授乳、沐浴、おむつ替え、添い寝等々、赤ちゃんと一緒の光景を想像してもらいます。
その結果、お母さんの赤ちゃんに対するイメージカラーは「パステルカラー」で見事に統一されました。
今でこそ赤ちゃん商品は「パステルカラー」が常識ですが、当時はとても新鮮な驚きとともに迎えられた色だったのです。
このイメージカラーを調香師さんに見せ、香りもイメージしてもらいました。
当時、お母さん達に集まって意見を聴く方法も日本で初めての取組でした。
今は、「グループ・ディスカッション調査法」として知られています。
二つ目の話では、女性下着の開発の話です。
当時は、地味な下着ばかりで、下着の話など密かにするのが当たり前の時代でした。
まだ、若造であった内田さんに商品開発の調査依頼がきました。
たくさんの下着を独身アパートに持ち帰った話や、デパートの下着売り場でお客様がどんな会話を店員としているか聞きたくて隠れて立っていたら警察に連れて行かれた話など面白い話が盛りだくさんです。
ここでも女性の奥深くに潜んでいる美意識を引き出すために内田さんは自分流のやり方で悪戦苦闘しています。
その結果、「隠すもの」ではなく、今では当たり前の「ファッション」と「機能性」が追加されていくのです。
そのほか、内田さんは、森永ハイクラウンチョコレート(高級チョコレート)、プロ野球中継、ジャルパック、インスタントラーメン、「サザエさん」の番組放映等々の企画、開発に関わっていきます。
内田さんの口癖は「潜在意識は嘘をつかない」という言葉でした。
人間は理屈で動いているように見えても、実は9割を占める無意識によって動かされているということをよく知っていて、商品開発には、この潜在意識に潜む本音を聞き出すことが重要なのだという考え方は根底にありました。
そこを突かれると「つい買ってしまう」、「思わず買ってしまう」ものは何かを追求し続けました。
今でこそ、マーケティングやリサーチ、コンセプトなど便利な言葉が氾濫して誰もが意味は頭で理解しているのですが、かえって便利になりすぎた反面、商品を企画する側の想像力を減退させているのかもしれません。
100年に一度と呼ばれる経済危機の中、戦後復興期に手探り状態で商品の付加価値創造に取り組んだ内田さんに見習うことはたくさんあるようです。
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内田さんの口癖は「潜在意識は嘘をつかない」という言葉でした。
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