ホッピービバレッジ株式会社の三代目後継者、石渡美奈さんの元に大手コンビニから商談が舞い込みます。
売上のほとんどが関東圏にとどまっている自社商品の飲料「ホッピー」をコンビニで全国展開しませんかという話です。
石渡さんは株式会社武蔵野の社長小山昇さんに相談すると、小山さんから次のように言われたそうです。
「お前は会社を潰す気か。ホッピーはいったいどこで売れているか考えてみろ!全国展開なんてしていたら、返品になるのは目に見えている・・・」
そこで、石渡さんは目が覚めたそうです。
その際、石渡さんは「赤坂で流行っている飲み物としてホッピーを知らない地域の方々にも注目していただきたい」と考えたそうです。
私はどうもこの話にしっくりしません。
私が住む地域は、お酒といったら「芋焼酎」です。
日本酒どころか、甘い麦焼酎も飲む人もあまりいません。
甲類の焼酎をコークやジュースで割って飲む人もあまりいません。
乙類の焼酎にせいぜいお湯で割って飲みます。
だから、ホッピーは私が住む地域では売れないという考え方は常識的かもしれません。
それでもしっくりいかないのです。
そこで、「ホッピー」を知らない人に少々うんちくを。
「ホッピー」の歴史は古く、値段が高くつくビールの替わりに飲まれた焼酎割です。
戦後、東京のガード下などで飲まれていました。
私も東京に出張したとき、新橋のガード下で飲んだことがあります。
ホッピー自体にはアルコール分がわずかしか含まれていません。
ビールの原料であるホップを使った清涼飲料水という位置づけです。
甲類の焼酎をホッピーで割るとビールに似た味になります。
その後、ホッピーは売れなくなり低迷が続くのですが、三代目の石渡美奈さんが社内の古い体質を変えるとともに、「ホッピー」を健康的で若者や女性に好まれるお洒落な飲み物として売り出し、年間で年商3倍、年30%の増益を果たしています。
それに目をつけたコンビニ全国チェーン店が石渡さんのもとに全国展開しませんかと話に行ったものと思われます。
どうして小山昇さんは、思いとどまるように石渡さんに言ったのでしょうか。
考えようによってはすごいチャンスになると思いますが、たぶん2つの理由が考えられます。
一つめは「認知度不足」
二つ目は「地域による味覚の違い」
経営コンサルタントとしてはもっともな答であったかもしれません。
でも、一つめはどうでしょう。しっかり調査したのでしょうか。
芋焼酎が好きな妻が黒ホッピーの焼酎割が気に入ってスーパーやコンビニを探したけれど売っていないと嘆いていました。
ホッピーの焼酎割りは、全国居酒屋チェーンのメニューに入っているのです。
私も居酒屋が好きでよく行くのですが、「和民」と「笑笑」で確認しています。
次に二つ目の「地域による味覚の違い」ですが、地元の味しか受け付けない世代がいつまでも消費の中心を占めているとでも思っているのでしょうか。
それに気づいたコンビニチェーンや大手スーパーが盛んに全国各県のお酒や名産品、名物ラーメンなどの特集を組んでいます。
今の時代、常識にとらわれて時代の変化を感じ取らないことこそ危険なことはないと思います。
手前味噌になりますが、時代の変化を読み取る力、まだ見えない未来のニーズを発見する力をつけるために、明日13日からの「毎日スキルアップ通信」は「発想の視点」をテーマにお送りしたいと考えています。
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なるほど。
何となく小山さんの発言にピンと来なかったのですが、本日のブログのようにもう少し細かく分析すれば、自分で答えが出たかも。
その前に分析するツールや手順をもう一度おさらいしなければ。今まで学習してきたつもりでしたが、アウトプットが出来ておらず、まだまだ力になっていません(;>_
すずボスさん
記事を読む限り小山さんの発言は言葉足らずですよね。それに、ホッピーを昔から知っていないとわかりづらいと思います。小山さんは年代から考えるにたぶんホッピーに対してビールの代用品というイメージが強かったのではないでしょうか。でも、全然違っているかもしれません。少なくとも記事は説明不足だと思います。それだけ想像する楽しみは増えるんですけどね(^^)
コンビニも何か策があっての持ちかけだと思うのですが、試験的にやってみてもよかったのでは?と思います。私は焼酎好きですが、ホッピーも好きなので問題ないと思ってしまいます。
くーじゃんさん
そうでしょ(^^)私もそう思います。返品のリスクがあるかもしれないけれど、リスクをかけるだけの価値は十分あると思います。