脳はいろいろ神経細胞が集まって構成されています。
それらが複雑に絡み合って物事に対して「好き」とか「わかった」というアクションを起こします。
「好き」とか「わかった」というアクションがその場限りでその後忘れてしまうのでは困るので、これらを保持しようとする本能がはたらきます。
それが「自己保存」「統一・一貫性」と呼ばれるものです。
【本日の紹介図書】
『脳に悪い7つの習慣』
林成之 777円(幻冬舎 2009.9.30)
この2つの本能は自我の芽生えとともに強く発揮されるようになります。
子どもが成長するにつれ好き嫌いが激しくなるのがその表れです。
「自己保存」は生きていく上で必要ですし、「統一・一貫性」も正誤を判断したり、話の筋道を通すために大切な本能です。
ただ、これらがいつも正しく機能するわけではありません。
たとえば、自分の意見と反対のことを言われたとき、相手が言ってることは正しいと頭でわかっているのについ反論してしまうというような形で表れることがあります。
仕事を長く続けていると知識が増え、経験も積み、プライドも生まれます。
そのうち相手が言っていることが理屈として正しいと気がついても、持論を押しつけたり、言い訳めいたことを言って自分を守るようになります。
これらも「自己保存」「統一・一貫性」の法則が悪く作用している結果です。
「自己保存」「統一・一貫性」が過剰反応を続けていると脳のパフォーマンスはかなり低下し、下手をすると身を滅ぼすこともあります。
組織も個々の脳を持った人の集まりで、組織自体がひとつの「脳」を構成することになります。
映画「沈まぬ太陽」のなかで某航空会社が重大な墜落事故を起こしながら真摯にわびて反省し再生への道をたどるどころか「自己保存」の悪いクセを出してしまったのも過剰反応の表れといえます。
職場の人間関係でどうしても好きになれない上司の存在というのも「統一・一貫性」の過剰反応ということができます。
人は第一印象で好感を抱いたり苦手だなと感じたりします。
顔かたち、話し方、態度で悪い印象を持った人に対してはその後も悪い点ばかりが加算されて次第に顔を見ただけで気分が悪くなるくらい嫌いになります。
それらが「統一・一貫性」が過剰反応しているということを知るだけでも冷静に振り返るきっかけを自分に与えるものです。
相手との違いを見つけ、感情と切り離し、冷静に判断することです。
相手の立場に立ち、相手の気持ちになってみるのも脳のトレーニングの一つです。
本来、脳の本能に「仲間になりたい」というものがあります。
こちらの本能を意識して強めてみるのもよいでしょう。
それでもだめな場合があります。
自分は器量の狭い人間なんだと悲観したりしないことです。
脳が自分を守ってくれているわけですから、できるだけ近づかないとか、離れるための手だてを考えるようにしましょう。
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自分でも、第一印象で人を評価して、その後に相手の悪いところばかりが目に付いて益々「いやな」感情を持ってしまうことがあります。
基本的には、悪い面は何か事情があると考え、その人の本質ではないと思うようにしていますが、「統一・一貫性」については思い当たるので、反省したいと思います。
メルマガでのご紹介も読んだので、本書は先ほど1クリックで注文しました。
罪を憎んで人を憎まず、だったでしょうか。尊い心境ですね。
最近、冷静に周囲の人を見るよう、心掛けています。そうなんです、皆いい人なんです。でも「自己保存」がじゃましているんですね。なるほど・・・。
弱いところを見せられないと思う雰囲気を、こちらがつくっているのかもしれません。
マーさん
嫌いと思うと見るまいと思ってもいろいろなことが目につき始めるんですよね。違う世界で知り合えばそこまでは嫌いにならなかったと思うのですが私も自分のなかに過剰な「統一・一貫性」を持っているようです。これを機会に私も分析しようと思います。
すずボスさん
皆いい人なんですよね。お互いが自分の世界を持っているからズレが生じるのですよね。親しい人との間にもズレが生じるぐらいですから、苦手な人に対しては「自己保存」がさらに強く働くのだと思います。私も仕事の世界ではがちがちに固めていますので少しでも自己開示エリアを広げなければと思います(^^)