論理的思考で困難な交渉を成功させる

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 誰もが不可能だと思って最初からあきらめている企画を実行するのがクリエイティブディレクター高松聡さんの仕事です。
 ポカリスエットやカップヌードルの宇宙を舞台にしたCMを覚えていらっしゃることと思います。
 宇宙でCMを撮りたいと思いつくのは誰でもできます。ただ、実際にそれができるとは誰もが思わないはずです。
 高松聡さんはまさに論理的思考でロシア宇宙庁と交渉を行い、CM撮影権を勝ち取ることができました。

【本日の紹介図書】
『Think! No.32(2010 WINTER)』
 実践的ビジネストレーニング誌
 1,890円 (東洋経済新報社 2010.2.4)

 

 高松さんは学生時代、ディベートで論理思考を鍛えました。ディベートでは試合前のジャンケンで自分が対立する議論のどちら側につくか決められます。つまり、どちらについても考えを主張できる能力が身につくわけです。
 これはビジネスにおける交渉力に活かせます。
 プレゼンしながら相手の気持ちも手に取るようにわかるし、こちらの意見を押し通すのではなく相手の気持ちに添った話にも変えていけるし、反論にもすぐ答えられるようになるからです。
 役所にイベントの許可を取りに行くときも同じです。
 イベントがどんなに社会的意義があると力説しても役所の担当者には通じません。
 必要なのはどうしたらこの話を上司に上げる気持ちにさせるかです。交渉しながら相手の意志決定メカニズムを知り、これを活かさなければ先に進めることはできません。
 当初、ロシア宇宙庁にとってもCM撮影を許可する理由はどこにもありませんでした。
 そこで、宇宙開発事業団と「宇宙空間におけるコマーシャル撮影の実行可能性」という共同研究を立ち上げることにしたのです。
 学術的な価値を付加するとともに、ロシアに対し宇宙ステーションが商業的に利用されることで高額な収入を生むことを示したのです。
 もちろんそれだけでなく、ロシア語を勉強し、ロシアに何度も通い交渉を繰り返すうちに交渉相手にがんばるあいつのために何とかしてやろうという人情を起こさせたことも成功した理由の1つになりました。
 宇宙CMをはじめ、見る人を驚かせる数々の広告を手がけてきた高松さんは本来クリエイターですが論理的なビジネス思考も備えた営業マンでもあるのです。

 

           
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コメント(6)

ディベートの力と質問力をもっていれば、仕事も楽しくなるような気がします。頑張りたいのですが、少々力を抜いて地道に進もうと思います。
楽しさを感じるのは、自分がどれだけやれたか、次第ですよね。

ただディベートで相手をねじ伏せるだけでなく、相手に寄り添い、仲間を得る。大事を成すには強さと共に、しなやかさも重要な要素であるようですね。
どちらに偏ってもいけないという事でしょうね。う~ん、レベルが高い。

ディベートということする知らずに社会人を長いことしてきましたし、学ぶ機会もなかったので、「議論に勝つ術」のように思っていました。
この本のご照会で認識を新たにするとともに、相手との対応の仕方を考えさせられました。
それとは別に、ロシア語まで学んで相手をその気にさせる高松さんの行動力には脱帽です。

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