「時間」とは生きること

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 行く河の流れを絶えずして、しかももとの水にあらず。
 鴨長明作『方丈記』の有名な書き出しです。
 二度と戻ることが出来ない時間の不可逆性を河の流れにたとえています。
 ここでいう時間は、始まりから終わりまで一定の速さで刻んでいく量的な時間ということができます。
 時間にはもう一つの性質があります。それは質的な時間です。

【本日の紹介図書】
  『いま・ここ経営論』
   常盤文克ほか 2,310円(東洋経済新報社 2010.3.4)

 

 量的時間は目盛りで測ることができますが、質的時間は自在に伸縮します。
 何かに熱中すると時間の経過を感じないことがあります。
 生産現場では特に質的時間が重要となってきます。
 人の時間に対する感じ方は違います。
 先の方を見て「今はまだない」という感じ方をする人もいれば、冒頭の「行く河の流れ」のように「今はもう二度と帰ってこない」というように時がどんどん去っていく感じを持つ人がいます。
 年をとってくると何をするにも気ぜわしくなる人がいますが時間に対して後者の感じ方をしているからです。
 日本には「一期一会」という言葉があるように時間に関して独特の感覚を持っています。
 ミヒャエル・エンデ作の童話「モモ」には「時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語」という長い副題がついています。
 物語の中で「時間とは生きること」という印象的な言葉が出てきます。
 時間に追われる生活をしていると心も生活も次第にやせ細ってしまうということがこの物語で伝えたかったわけです。
 理想はじっくり考え自分の夢や思いを仕事と重ね合わせることができることではないでしょうか。
 だからといって、だらだらしていいというわけではありません。
 ルールに従い、正解が見つかるまでじっと待つというのは生物の脳に最も悪いと茂木健一郎さんも言ってます。
 長い時間をかけて正解を見つけることよりも、今、ここで、何を選択するか意志決定を繰り返すことで脳は進化していきます。
 「時間と空間」は、ヒト、モノ、カネに次ぐ4番目の経営資源と捉え、企業は社員のために「今、ここ」の環境整備に努めるべきです。

           
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コメント(4)

人間は一日のうちに何千という選択をして、生きているそうです。朝目をさまして、「もう少し寝ていたいが、でも起きなくては」ということから始まって、どのシャツを身につけようか、新聞のどこから読もうか、数え上げたらきりがないほどの選択を繰り返している中で、たしかに生物としての発展を遂げているように思います。
まして仕事を通じての選択は、どんどん判断をして行動を繰り返していかなければ改善も発展もありませんよね。

質的時間を意識するとプレッシャーを感じます。
「いいのか、ここにいて。」「座っている場合じゃないだろう。本当の目的に近づかなければ。」
チョット違うかな。やはり精神的に充実する事が先決ですね。まだまだ・・・・。

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